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紅葉狩りに行きたし連れはなし

 ああ、紅葉狩りに行きた〜〜い!
 今、群馬県伊香保町で『中一弥「鬼平犯科帳」挿絵原画展』というのが開かれている。そして群馬県はきっと今ごろ紅葉が見頃だっ!温泉にもいい季節だっ!よっしゃ〜、今週末行ったろ〜と思ったが…やっぱり一人で行くのは寂しいのお……と思って行かないでしまった。
 友達もみんな結婚した奴が多くて誘いづらくなってきたし…ちえっ。

 でも元々は独り旅はきらいじゃなかった筈。3日に行こうかなあ…。

 「かなあ」とか書いてるようじゃ、きっと行かないな、俺。オララ〜、ママミーヤ。

 (1999.10.31)


有碍日乗

 このコーナーのタイトル、「うげにちじょう」と読んでほしい。
 「日乗」は「日記」と同義。「乗」は"記録"の意。

 「有碍」は勿論「無碍」の反対。「碍」は"げ"の他に"がい"の読みもある。今は「障害」と綴られる言葉も以前は「障碍」と綴られていた。つまり「碍」とは"さまたげ"、"ひっかかるもの"。私のイメージでは「河の中の岩」。
 「融通無碍」という成語はよく使われる。老年の理想といったところか。どんな事柄に対しても融通が利き、ひっかかることなくさらさらと生きていくイメージ。何事にも拘らず飄々と。
 私も以前はそれに憧れていた。歳をとったら融通無碍な爺さんになりたいな、と。人生の達人って感じ、きっと生きるのがつらくなくなるんじゃないかな、と。
 でもいつのころからかそう思わなくなった。そんな人生つまんないんじゃないかな、って思う。私はいつも何かに拘っていたい。周りから見れば馬鹿に見えるようなことでも自分が納得がいくまで拘って拘って、そこから何かを掴み取りたい。不器用でもいいじゃないか。あっちにぶつかり、こっちにぶつかり…傷だらけになるかもしれないけれど、常に世界の全対象に対して自分の全力で接したい。そんなことを思う。

 (1999.10.28)


皇后陛下美智子様

 皇后陛下と話した。いやはやびっくりした。とてもよい方。
 詳しくは別に書いた。

 (1999.10.27)


アーサー王の死

 マロリー卿作、キャクストン編、厨川文夫・圭子編訳のちくま文庫版。再読。
 これは抄訳だ。アーサー王と円卓の騎士の物語は、色々な要素があり興味は尽きない。「トリスタンとイゾルデ」「パルシファル」などワーグナーの楽劇になってたりもするし、もともとのフランス古典ロマンス「トリスタンとイズー」も面白く読んだし。そうそう、サートリストラムっていうオーストラリアの種牡馬がいるけど、あれはトリスタンの英語読み。聖杯伝説も興味深いし。
 それらが抄訳だとごっそり抜けてる部分があったりする。現代の日本の読書家は貪欲だ。厚い本にも慣れてる。全部読みたいな。どなたかキャクストン版全訳、或いはヴィナーヴァ版など、情報あったら教えてください〜。

 (1999.10.26)


満月

 「満月」という題の二行詩(?)を書いたことがある。ふられた時に書き付けた。
満月の夜、ふられた。
月をも呪った。

 月を呪ってもしかたないのにさ。今夜は満月。きれいだった。

 (1999.10.25)


王妃マルゴ

 「自分に合う本」「自分に合う映画」などを教えてくれるひとって大事。私の場合、父や弟がその代表かな。そうそう、あと従妹のTも結構趣味が合う。今日はそのTが薦めてくれた映画を観てみた。
 うーん、今回は私には合わなかったようだ。あまり感動はしなかったな。イザベル・アジャーニはきれいだったけれど!
 でも彼女には「アンダーグラウンド」「ヘンリー五世」「からさわぎ」など良い映画を色々教えてもらってる。たまには私と好みがずれても当たり前だ〜な。

 (1999.10.24)


呑み会

 今日は呑み会だった。13人集まったが、みんな気持ちのいい人間で楽しかった。こういう呑み会は得がたい。愉快愉快。

 (1999.10.23)


ハムレット

 何度目だろう。シェイクスピアのハムレットを読んだ。作劇の妙。

 (1999.10.20)


交番制度

 近所の交番のお巡りさんが部屋にきた。
お巡りさん「最近変わったことはありませんか?」
私「ええ、特にありません。」
お巡りさん「最近そこの細い道で(私の通勤路)痴漢やひったくりがいるので注意してください。」
私「はい。あっ、あそこの細い道と言えば…」
お巡りさん「はい、なんでしょう?」
私「あそこのきっつい坂を深夜疲れて上ってくるんです。」
お巡りさん「はい。」
私「で、坂の途中の家の門前を通りかかるとセンサーで、パッと電気が点くとこがあるんです。ドキッとしてあまりいい気持ちのものではありません。公道だし…」
お巡りさん「あ、あそこの家はおばあさん一人暮しなんですよ。息子さんが心配して色んなことをしてるみたいです。勘弁してあげて下さい。」
私「あ、そういうことですか。そうと知れば、気になりません。」

 日本の交番制度って、外国が真似し始めてるとこもあるそうだとどっかで読んだけど、うん、いいとこあるかもね。

 (1999.10.18)


時計じかけのオレンジ

 キューブリックの代表作の一つ。10年ぶりくらいの再見。ここでもクラシック音楽の使用がうまい。唸る。ベートーヴェンの第九、ロッシーニの泥棒かささぎなど。
 また、翻訳者の功績も大だ。近未来という設定から、喋る英語もちょっと違う設定にしているこの作品。
見る=Vidy(Videoから来てるのかな)
SEX=In-out
超暴力=AltraViolence(Ultraから、かな)
などの造語を下線付きで字幕にしてくれたおかげで(ビディーインアウトアルトラ等々)、その面白さを享受できた。あれがなくて、単に「見る」「SEX」「超暴力」と書かれていたら、知らない単語かなと思って通りすぎてた。
 映画前半の暴力・性描写に、嫌悪感を覚えたが、中盤以降どんどん面白くなりのめりこんだ。この映画は勧善懲悪でもなく、教条的でもない。敢えてテーマを見つけることもないだろう。この映画はただ「人間」を描いている。

 (1999.10.17)


キャバリエ

 TOYOTAのキャバリエに試乗した。買うのをやめた。

 (1999.10.16)


東京フィルハーモニー管弦楽団定期演奏会

 素晴しい演奏会だった。ハイドン、軽やかな飛翔。マルティヌー、パリのカフェ。

 (1999.10.15)


hitomi、篠原ともえ

 hitomiのニューアルバムを買って聴いた。CMで聞いた歌詞「窓に映るコンプレックスなんてさ、笑い飛ばしちゃえばいいのに、すべてを真面目に〜」に惹かれて。よかった。

 篠原ともえのマキシシングルを買って聴いた。外見や言動だけを見る人も多いが、彼女は本物だ、と私は思っている。

 (1999.10.13)


大杉栄。レッズ。

 大杉栄の自叙伝を読んだ(「自叙伝・日本脱出記」大杉栄著/岩波文庫)。興味深い。明治大正を生きたアナーキスト(無政府主義者)、サンジカリスト(労働組合至上主義者)。奔放に生きた一人の男。

 映画「レッズ」を思い出した。ウォーレン・ベイティがアメリカ人共産主義者を演じ、監督・製作もした一世一代の仕事、それが映画「レッズ」。大好きな映画だ。確か4時間くらいあったと思う。題名からして「赤」、で4時間。アメリカでは当たり前だけど興行惨敗。勿論世界的にも。でもかっこいい映画だった。

 (1999.10.12)


蜘蛛巣城

 黒澤明の「蜘蛛巣城」を観た。シェイクスピアの「マクベス」を題材にしたもの。三船敏郎の「存在感」を改めて稀有なものと感じた。字面通り「存」「在」するだけでスクリーンを満たす男。

 千秋実も少ない出番ながらよい味。

 (1999.10.11)


小野さんのウォルトン

 蒲田まで演奏会を聴きに行ってきた。詳しくは「いいなあ、モルゴーア。」掲示板に書き込んだので割愛。凄かったー!

 (1999.10.11)


セントアンソニー

 友人の宮本君が吹く演奏会を聴きにすみだトリフォニーホールまで行ってきた。錦糸町は久々だったがいやはや北口の開発具合に驚いた。ほんの2〜3年前まではロッテ会館しかなかったのに。すごいね〜。
 木管九重奏版という珍しい「ハイドンの主題による変奏曲/ブラームス」が印象的だった。セントアンソニーの主題の素晴しさ、変奏の名人ブラームスの偉大を思った。

 (1999.10.10)


2001年宇宙の旅

 中学の時分、観て以来。殆ど初見のような感覚だ。やはり難解だなぁ。うーむ。
 「ツァラトゥストラはかく語りき」「美しき青きドナウ」の使い方の見事さ、にはまたもや唸らされた。あの映像にこの音楽、恐ろしい慧眼だ。
 中学の時は気付かなかったけれど、その他、ハチャトゥリアンのガイーヌよりアダージョ、リゲティの合唱曲などが効果的な使われ方をしていた。

 そうそう、それで思い出したけど、やっぱりエンドクレジットって見るべきだよな。先日の「スターウォーズ エピソード1」の時も、何気なく配役を見ていたら、
ジャバ・ザ・ハット   Himself
となっていて大笑いした〜。

 (1999.10.9)


魍魎の匣読了

 「幸せになることは簡単なことなんだ」「人を辞めてしまえばいいのさ」という京極堂のセリフが心に残る。勿論反語であろう。
 私も…人生という名の闘争に疲れた時、ふと「人を辞めた幸せ」に心惹かれる瞬間もある。宗教に、或いは狂気に身を任せれば、どんなに楽になれるだろう、と。しかしあくまでも私は闘い続けたい。人を辞めずに、自分を恃んで。

 (1999.10.9)


ガヴリロフ&カニーノ

 「クラシック音楽を聴こう!」にて、ひろさんから半額御招待のお誘いを受けたコンサートに行ってきた。予想以上によかった。
 70歳の爺さんが暗譜でバリバリ弾く様には唖然としてしまった。ヴァイオリンのガヴリロフ、ピアノのカニーノ、二人の呼吸もぴったり。
 ガヴリロフの最弱音の表情豊かなことといったら!うーん、感激。テンポのルバート加減、小節線のまたぎ方などが、決して奇を衒わず、それでいて色気もある。でもって悠揚迫らざる風格。こんなジサマになってみたいものだ…。
 バッハと武満、というプログラムで、アンコールにさらりとラヴェルを持ってくるあたりがこれまた素敵。衛星第二で放送予定とか。も一度聴いてみたいわい。

 全然関係ない話題だが。オペラシティの一階には「手塚治虫ワールドエンターテイメントスクエア」なんてのがあるんだな。初めて知った。手塚グッズ売り場、そして「ハム&ランプ カフェ」なんて、愛読者にはたまらん名前のカフェがあったりする。今度ゆっくり行ってみたいな。

 (1999.10.8)


みつしりと詰まった鞄

 よく筑波に出張に行く。書類と参考書を鞄に詰めて。
 電車とバスを使って往復4時間。ぼうっとしているのは勿体無いので本を読むことが多い。今日は京極夏彦の「文庫版 魍魎の匣」を持って出た。鞄に入れるときに躊躇はしたね、やっぱし。だって1000ページを超える…厚さが6cmはあろうかってシロモノだものね。重いし。いやはや。参考書だって単行本サイズの600ページ、300ページのもんなのに。本当に今日の鞄はみつしりと詰まっていた。
 でも面白いからそんくらい苦にならなかったな。読むのが遅いほうなので、250ページを越えたところで帰宅となった。4分の1を過ぎて漸く京極堂が登場したとこ。
 そして今午前二時。450ページまで来た。明日も勿論仕事なのだが、さて打ち切って寝る気になれるだろうか。読んじゃいそうな予感だ〜。

 (1999.10.8)


東海村の事故

 私は茨城県日立市の出身。すぐ南が先日臨界事故があった東海村だ。
父母が住む実家は10Km圏内ということで室内退避勧告を受けた。私にとっては文字どおりひとごとではない恐ろしい思いがする事故だった。そしてまだ恐怖は終わっていない。
 臨界が起きたのが朝10時半くらいだという。ところが事故現場から10Km離れていない近隣の人たちに、その状況と危険性を正確に伝え退避を促したのはなんと夜の午後10時半である。一体政府、県、事故を起こした会社は何を考えているのだろう。その日の午後、日立市常陸多賀駅(JR常磐線東海駅から北に二駅)の駅前商店街では普段どおり、買い物をする人あり、銀行でお金をおろす人あり、普段と何ら変わらない生活がおくられていたのだ。事実、私の母も普段どおりパソコン教室に通っていた。その時点では「東海村でまたちょっとした事故があったらしい」程度の情報しかなかったのだから…。
 父母だけではない。弟、多くの親戚、そしてたくさんの古い友人たちが事故の起きた近辺の市町村に暮らしている。
 今、放射線量測定をして被曝していないと言われても、将来的に癌になる可能性が増えるとか、不妊の可能性が増えるとか、目に見えない恐ろしさが持続している。持続していく…。この事故は単なる事故ではなく、事件である。事件の詳細が段々に明らかになっていくなか、怒りは増幅するばかりだ。無性に腹が立つ。

 (1999.10.4)


ビバリーヒルズ○○白書

 たまたまテレビをつけたら「ビバリーヒルズ○○白書」をやっていた。○○に入るのが「高校」だか「青春」だかは知らない。
 観ようと思って観たことはないのだが、とき〜どきふとしたはずみに観ていたのだけれど、なんなんでしょうか、このドラマは。
 あれ?ドナちゃんって女の子はこの五分刈り君と付き合ってたはずじゃなかったの?今度はヨットに住んでる人と付き合うって?あれ?こっちの女の子とこっちの男の子が今付き合ってるの?…
 たまにしか観ないからなのかなぁ?ちゃんと毎回観てる人は不自然に感じないのかしらん?それともドラマなんだからこのくらい当たり前?次から次へと恋をする青年たちに共感できない。

 (1999.10.4)


エマ

 1996年英米合作。ジェーン・オースティンの原作を映画化した微笑ましいロマンスもの。グウィネス・パルトロウは「恋に落ちたシェイクスピア」を観た時も思ったが、古き良き英国のコスチュームが似合う。可憐、と言いたくなるが、うーん、ちょっと違う。あのちょっと端が上がった唇が「可憐」とか「綺麗」とかの単語では表しきれない独特の魅力を持っている。この作品は傑作でも名作でもないかもしれない。でも観ているうちに、いつのまにか微笑んでしまう、心安らぐ佳品だと思う。
 「ブラス!」「スターウォーズ」で今をときめくユアン・マクグレガーが脇役で出演。

 (1999.10.4)

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